準グランプリ|紫舟アトリエ 紫舟

準グランプリ/Semi-grand Prix
受賞者 紫舟アトリエ 紫舟
受賞作品 書のキュビズム 【自然体】

作品情報

書のキュビズム「自然体」

鉄、和紙、アクリル

「書のキュビズム」は、紙にかかれた書が言語の壁や国境を越えていく表現となることを願い、誕生した。
書の文化を知らない国の人々は、墨の線だけで書かれた作品を目の前にして、こう感じている。
輪郭をかいて中を黒く塗るのと何がちがうの?
墨をこぼした跡?
一筆でなぜ書かなければならないの?
絵は何度も上からなぞりひとつの表現をうみだすのに、なぜ?
書はわからない、と。
それは、書が、紙に固定されていることに由来する。
書家は、常に書が平面ではないことを知っている。
筆先が紙面を泳ぐときに、紙の深さを感じとっている。
書のキュビズムでは、筆圧の強い箇所ほど彫刻が奥にゆき、筆が紙に軽く触れた墨蹟は彫刻が手前にきている。一筆で描かれた線は、一本の彫刻となる。
キュビズム彫刻は、書の文化を知らない人々が、紙に書かれた書の奥行きを容易に理解し、筆捌きを感じることができる唯一の方法。そして、書家の書くその時間軸までもが永遠に刻まれるため、鑑賞者はいつでも反芻することができるのだ。
この多角的に文字を再構築する書を「キュビズム」と名付けている。

 

プロフィール

紫舟(シシュー) 書家/芸術家/大阪芸術大学教授

日本の伝統文化である「書」を、絵、彫刻、メディアアートへと昇華させ、文字に内包される感情や理を引き出す。その作品は唯一無二の現代アートであり、日本の思想や文化を世界に発信している。

海外では、フランス・ルーヴル美術館地下会場でのフランス国民美術協会展にて、書画で「金賞」、彫刻で「最高位金賞」を日本人初のダブル受賞(2014)。イタリア・ミラノ国際博覧会にて日本館のエントランス展示を手掛け、展示デザイン部門で「金賞」を受賞(2015)。フランス・ルーヴル美術館地下会場でのフランス国民美術協会展にて「主賓招待アーティスト」に選出され大規模展を開催。日本人では横山大観以来の快挙となる(2015)。イタリア・ジェノバでは副首相が紫舟展御覧(2017)。

日本では、天皇皇后両陛下(現、上皇上皇后両陛下)が『紫舟』展に行幸啓され、紫舟は拝謁の栄を賜り、自ら作品をご案内した(2017)。

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◆各受賞者へのインタビュー記事はこちらから
https://byemotion.jp/collections/f00005