| 賞 | 優秀賞/Excellent Award |
| 受賞者 | 株式会社Prima Classe 代表取締役 / 彫金師 大西 崇史(おおにし たかふみ) |
| 衣部門/装身具 | 弓かんざし(蛸唐草) |
作品情報
弓かんざし(蛸唐草)
サイズ… W 164mm D 12mm H 27mm
素材… ペルナンブーコ(木材)・漆・銀
技法… 拭き漆
使われない弓を弦楽器工房から譲っていただき、かんざしに仕上げました。材料となる木材はブラジルのペルナンブーコ州で算出する希少資源であり、弦楽器の弓として最良のものですが、その役目を終えたかのように思われた木材は日本の漆により新たな息吹きが吹き込まれます。弓先の形はそのままに蛸唐草を彫り込みました。

審査委員の講評
富川匡子(株式会社emu(エミュ) 代表取締役社長)
使われなくなった弦楽器の弓を、かんざしにアップサイクルした作品。材料となる木材は、ブラジル東部の赤道近くに位置するペルナンブーコ州でとれる「ペルナンブーコ」。ブラジル原産のマメ科の常緑高木で、古くから染料としてヨーロッパへ輸出され、さらに高級家具や調度品にも使用されてきた。なかでも18世紀に弦楽器の弓製作の名手、フランソワ・グザヴィエ・トルテが弓の素材として用いて以来、固さ・密度・柔軟性に優れ、振動を最も吸収せず、反りをキープできる、弓に最も適した材料であると珍重されてきた。現在は過度の伐採により、絶滅の恐れがあるとして絶滅危惧種に認定され、2007年にはワシントン条約により、その輸出取引が禁止されている。
このかんざしは、役目を終えた弓を削って、拭き漆をかけ、弓の形を残した先端に銀細工を施している。銀表面は、手で鏨(たがね)を押し込んでいくイタリア・フィレンツェの彫金技術で、蛸唐草模様が彫り表されており、模様はかんざしの両サイドにわたっている。柄は滑らかで、着用時のストレスも少ない。
かんざしという日本の伝統的な造形に、歴史ある洋の文化と技術が融合した本作は、世界中の女性たちを美しく彩るに違いない。
プロフィール
株式会社Prima Classe 代表取締役 / 彫金師 大西 崇史(おおにし たかふみ)

和魂洋才和才
◆受賞コメント
今まで好き勝手に生きて表彰までされ、とても良い人生でした。心より感謝申し上げます。
◆受賞者ホームページ
HP:www.prima-classe.jp
Instagram:1aclasse

