2024年度受賞者

【総評】 審査委員長 三田村有純 記
「和文化」とは何?。
審査をしている時に、この問いかけを常に考えています。審査会は3段階の鑑査、審査を経て入落及び受賞が決まります。
一次審査は提出された作品写真及び資料をもとにした審査会です。何度も資料を読み返し、作品が醸し出す真髄を探っていきます。この結果で、出品者には一次通過の連絡をし、作品を送ってもらいます。
審査実施日には一堂に並んだ作品を前にし、コンセプトの資料に目を通し、投票を繰り返して、入選作品を決めます。ここまでは一切の会話はしない状態で行われます。資料には作家の背景や個人名など一切記載されていませんので、純粋に作品と資料が放つ力を見て作品を絞り込みます。
受賞作品の候補が決まったところで、初めて作品についての討議をしていきます。どこか良いのかなどについて多角的な見地から、明らかにし、また投票をしていきます。
この段階から、公開審査となります。審査員からは技術力が高い、美しい、使ってみたい、使いやすそう、新たな思想を感じさせるなどの言葉が飛び交います。
作品を前にした審査が終わってから、ZOOMでの審査会議を致します。受賞候補となった作品を改めて丁寧に見返して、なんで良いかの討議を積み重ねていきます。「和文化」とは何かは、審査員が何度も語り合う言葉の積み重ねの中に、答えがあるのかもしれません。和文化は伝統の中にありながら、絶えず変わっていくのです。この審査員構成があらゆる分野の専門家で構成されていることに意味があるのです。
和文化は今も伝統を踏まえることを前提として、新しい日本の藝術文化がどこに向かおうとしているのかを皆で作り上げているのです。
今回も多くの応募をいただき、この運動の中に新たな風を吹かせてくれるからこそ、新しい文化が生まれることを強く感じました。
伝統を踏まえ、きちんとした解釈の上に、永遠なる新たな「和文化」が生まれるのです。

※今回の応募作品内容に鑑み、応募概要にて示した各賞点数と実際の受賞点数には差がございます。

グランプリ/Grand Prix

【受賞者】 平井健太
【受賞作品】 muji 1seater chair


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準グランプリ/Semi-grand Prix

【受賞者】 株式会社 竹中工務店 / 一般社団法人 聴竹居倶楽部
【受賞作品】重要文化財 建造物「聴竹居」
本屋・閑室・茶室(下閑室)の保存と公開を通じて 伝統と未来を再考し、和文化の醸成と発信に貢献する活動


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準グランプリ/Semi-grand Prix

【受賞者】 山本一惠
【受賞作品】紙神からの贈りもの「越前和紙縁起飾り ‐七宝‐」


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優秀賞/ Excellent Award

【受賞者】 大坪直哉
【受賞作品】 茶器「霜月」

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優秀賞/ Excellent Award

【受賞者】gftf 小柳津 仁
【受賞作品】 未来を宝ものにする、和紙のキッズメジャー。

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優秀賞/ Excellent Award

【受賞者】 佐野圭亮
【受賞作品】彩貝螺鈿耳飾り「美々華」(みみか)

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きものの森賞/ KIMONONOMORI Award

【受賞者】 新田源太郎
【受賞作品】 初明かり

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CVJ賞/CVJ Award

【受賞者】 奥畑実奈
【受賞作品】華爪2023


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学生賞/Excellent Student Award

【受賞者】林 美来
【受賞作品】childhood
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奨励賞/Incentive Award

【受賞者】 小西由紀
【受賞作品】 Kimma Sound Box for Smartphone “Torus II”

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奨励賞/Incentive Award

【受賞者】 宮田浩次
【受賞作品】 輪奈天鵞絨織 袋帯 七宝華文

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奨励賞/Incentive Award

【受賞者】 竹⻁(株)山岸竹材店 ​山岸義浩
【受賞作品】 空気清浄機「竹風」

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入選

【入選者】

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