2026 PDS HOTELS賞|星が丘テラスコミュニティルーム仕覆教室 仕覆作家、仕覆教室講師 岩田 幸子

賞 PDS HOTELS賞/PDS HOTELS Award
受賞者 星が丘テラスコミュニティルーム仕覆教室 仕覆作家、仕覆教室講師 岩田 幸子(いわた さちこ)
ライフスタイル部門/日常生活に日本の伝統技術や文化を巧みに取り入れた作品 「仕覆・現代の布と器で綴る茶箱」

作品情報

「仕覆・現代の布と器で綴る茶箱」

サイズ…W195 D140 H160
素材…絹地、絹糸

仕覆は、本来貴重な茶道具を保護し格を高めるために受け継がれてきた日本古来の伝統技法です。
本作品は現代の愛用品を包み、未来の伝統へと繋いでいく「今の時代の仕覆」を提案しています。
かって手にした一冊の本『茶の箱.ラトルズ』に描かれた、自由で豊かな世界に感銘を受けたことが私の創作の原点となりました。現代の名工、赤木明登氏の漆芸作品をはじめ、内田鋼一氏、安藤雅信氏、長谷川まみ氏といった現代を代表する作家たちの道具をヨーガンレール氏の生地やインドタッサーシルク、ラオスの草木染、日本の絹地など多様な背景と味わいを持つ裂地で包みました。
ひと針ずつ縫い進める仕覆の仕立てにとどまらず、仕覆をしっかりと結び留める緒(組紐)や、絹糸から自身で作った、つがり糸で編み上げた網袋も全て手作業で仕上げています。
特に大切にしたのは仕覆を解き開いた瞬間の調和です。器の佇まいと、それを包む「表地」、ふと覗く「裏地」と「緒」、茶箱、茶碗、茶入、菓子入、茶筅筒、茶巾筒それらの色や風合いが響き合い、ひとつの美しさ。となる様構成いたしました。
旅先や野山で茶箱を手に、お茶を一服点てる。そんな心豊かで穏やかな時を過ごしていただきたい。本作品はそのような想いを一箱に込めております。
GP6PDS賞

  • GP6PDS賞
  • GP6PDS賞
  • GP6PDS賞
  • GP6PDS賞

PDS HOTELS講評

審査委員の講評

富川匡子(株式会社emu(エミュ) 代表取締役社長)

茶道で使用される大切な道具を包む袋、仕覆。名物裂が用いられることの多い仕覆だが、この作家は現代の布や国内外の骨董市で見つけた裂地で縫い上げている。本作は、現代の名工の道具をそれぞれの個性に合わせた仕覆に包み、茶箱に仕込んだもの。現代の暮らしに活かしたい、素敵なアイディアに満ちている。

仕覆の表地にはヨーガンレールや、真木千秋など布に加え、未使用のネクタイ地などが使われ、裏地にはラオスの草木染シルクなどを利用。それぞれに緒を絹糸で組み、時には編み袋で包む。一つひとつ吟味された道具は、茶箱は赤木明登、茶碗は内田鋼一、安藤雅信、茶杓は長谷川マミといった現代の作家によるもの。まさに作品名「仕覆・現代の布と器で綴る茶箱」そのものだ。

茶道具だけでなく、アンティークのグラスやぐい呑み、あるいは思い出深いカメラまで、大切なものは何でも仕覆で包んでしまおうという作家が展開する世界は、これまでといま、そして未来をつなぐ、仕覆の新しい景色を予感させる。

プロフィール

星が丘テラスコミュニティルーム仕覆教室 仕覆作家、仕覆教室講師 岩田 幸子<(いわた さちこ)

GP6PDS賞
仕覆歴20年。
 仕覆教室講師および仕覆制作12年。加賀のゆびぬき講師7年。

◆受賞コメント
この度は、PDSHOTELS賞という素晴らしい賞をいただき、心より感謝申し上げます。普段「仕覆って何?」と尋ねられることも多く、器を引き立てる裂地選びの面白さなど、もっと多くの方に魅力を知っていただけたらと願っております。現在でも何ひとつ変わることのないこの技法を考案してくださった先人の方々に、深い尊敬とお礼をお伝えしたいと思います。
また、仕覆教室で生徒さんが完成を心から喜び、笑顔を見せてくださる瞬間は、何よりの励みです。いつまでも飽きることのない仕覆の楽しさと温もりを、これからも大切に繋いでまいります。

◆受賞者ホームページ・SNS
Instagram:@shifuku.iwata